第11回目 1月の活動 ホームステイと学校訪問を通じた日本文化発信
ホームステイ
年越しから、ポズナンというポーランドの街で10日間のホームステイをさせていただきました。9歳と5歳の子どもがいる家庭での滞在でした。

写真1.とても素敵な家族でした
大学がクリスマス休暇中で特に予定はありませんでしたが、受け入れてくださった家庭のおかげで、ポーランドで初めての年越しを経験することができました。日本では毎年、出雲大社で年越しをしていましたが、海外での年越しは私にとって新しい経験でした。日本ではクリスマスが終わると一気に年越しムードになりますが、ポーランドではその雰囲気が異なり、年越しはクリスマスほど大きな行事として扱われていない印象を受けました。その代わり、年越しは家族と静かに過ごすよりも、友人同士で集まり、楽しくパーティーを開いて迎える文化があることを知りました。私のホームステイ先でも、ホストファミリーの友人が多く集まり、40人ほどの大人数での年越しパーティーが行われました。
年越しパーティーには小さな子どもたちも多く、椅子取りゲームやマジックなど、子どもから大人まで楽しめる企画が用意されており、とても楽しい時間を過ごすことができました。

写真2.年越しパーティーでは子どもたちが仮装をしていました
2026年になる瞬間には、カウントダウンとともに花火を打ち上げるのがポーランド流で、街中の至る所で花火が上がっていました。日本では花火は夏祭りのイメージが強いため、年越しの風物詩であることに驚きました。また、ホームステイ先ではホームスクーリングについて学ぶ機会もありました。

写真3.日本の場所を紹介している様子です。
前学期の授業でホームスクーリングについて講義を受けていましたが、実際に子どもたちが家庭で学ぶ様子を見ることができたことは、非常に貴重な経験でした。日本でもホームスクーリングは存在しますが、義務教育は原則として学校で受けるものとされているため、「学校に行かない=特別な事情がある」という印象が強いと感じています。一方、この地域ではホームスクーリングを選択する家庭が多く、学校でのワークショップには参加しつつ、基本的には家庭で学習を進めているそうです。家庭の意思が尊重されるポーランドの教育文化が、こうした学びの形を支えているのではないかと感じました。
この家庭では、週に一度、ホームスクーリングをしている子どもたちがコミュニティセンターに集まり、活動する時間が設けられていました。この時間は、子ども同士や保護者同士のつながりを深める大切な場であると聞きました。その時間をお借りして、私は島根県についての紹介を行いました。その後、ひらがな・カタカナ・漢字について説明し、一人ひとりの名前を書いてあげると、子どもたちはとても喜び、何度も練習して書いていました。また、折り紙にも挑戦しました。ポーランドの子どもたちは折り紙にあまり慣れていないため、ゆっくり説明しながら進めましたが、楽しそうに取り組んでくれました。ホームステイ中には、動物園やアイススケート、ホストファミリーの祖父母の家の訪問など、さまざまな経験をさせていただき、ポーランドの人々の生活や文化を身近に学ぶことができました。

写真4.ホストマザーと抹茶のカフェに行きました。

写真5.みんなで動物園に行きました。
今回が最後のホームステイとなりますが、どの家庭でも温かく迎えていただき、心から感謝しています。
大学の授業
今月は、留学生活の中でも特に忙しい月でした。グループプレゼンテーションや最終テストが重なり、毎日勉強に追われる日々でした。グループプレゼンテーションでは、ポーランド人の学生3名とともに、「教員の権力」をテーマに発表準備を行いました。年末年始を挟んだため、準備はほぼオンラインで進める必要があり、調整が難しい場面も多くありました。これまで個人でのプレゼンテーション経験しかなかったため、テーマ決めや役割分担、内容の統一など、グループで一つの発表を作り上げる難しさを実感しました。しかし、グループのメンバーが常に助けてくれ、「困ったらいつでも聞いて」と声をかけてくれたことが大きな支えとなり、無事に発表を終えることができました。
学校訪問
今月は、3回の学校訪問の機会がありました。
そのうち2回は、私がボランティアをしている日本語学校に、日本の高校生が日本語教育を学ぶためにクラクフへ短期留学してきた際、小学校で行われた日本紹介授業のお手伝いとして参加しました。前学期には特別支援学校でボランティアをしていたため、久しぶりの通常校での訪問となりました。
ポーランドでは、小学校と中学校が統合され、8年生までが同じ学校で学んでいます。今回は計4クラスに参加しました。日本の高校生たちは、折り紙や相撲、忍者のジェスチャー、マツケンサンバの体験など、工夫を凝らした活動を行い、子どもたちは非常に楽しんでいました。

写真6.兜を折っている児童の様子です

写真7.名前を書くととても喜んでくれました
他の日本人がどのように日本を紹介しているのかを見る機会はこれまでなかったため、私自身にとっても非常に学びの多い経験となりました。質問タイムでは、日本の祭りや花火、飛行機の所要時間について質問があり、日本まで13時間以上かかると知って驚く様子が見られました。また、多くの子どもたちが「日本に行ってみたい」と手を挙げてくれました。廊下で会うと「こんにちは」と笑顔で声をかけてくれる子どもも多く、交流の温かさを感じました。帰り際にはハグや「ありがとう」と声をかけてもらい、あるクラスの子どもからはフィギュアをプレゼントしてもらいました。大切にしていたものを私にくれたことに戸惑いながらも、とても嬉しい気持ちになりました。
3回目の学校訪問では、大学の先生の紹介により、14歳の8年生の英語クラス3クラスで日本文化紹介を行いました。授業前には玄関で出迎えてもらい、「こんにちは」と声をかけてくれる生徒も多く、心が温まりました。授業では、日本のあいさつやお金、伝統的な衣装に関するクイズ、ひらがなの練習を行いました。また、日本の学校制度について質問され、掃除スタッフがいないため生徒自身が掃除を行うことに驚かれていました。日本の礼儀正しさに対して尊敬の言葉をかけていただき、大変嬉しく感じました。今後は、地域創生についても意見交換をしていきたいと考えています。先生方からも「これからも日本とポーランドの学校で一緒に企画活動をしましょう」と声をかけていただき、今後もつながりを大切にしたいと思います。
今月のまとめ
今月は、日本について紹介する機会が多くありました。そのたびに「日本に行くのが夢だ」と声をかけてもらったり、「友達が最近日本に行っていて、自分も行ってみたい」という話を聞いたりし、ポーランドの人々の親日的な一面を強く感じました。多くの経験を通して、日本とポーランドの文化や生活の違いを学び、子どもたちとの交流を通じて、自分自身の学びも深まった一か月となりました。来月には帰国しますが、残り少ない学生生活とポーランドでの生活を、最後まで有意義に過ごしたいと思います。










