第9回目 11月の活動 日本語会話サロンでのボランティア
日本語会話サロンのボランティア
クラクフに来てから、日本語を学ぶ人や日本に興味を持つポーランドの方々と出会う機会が増えました。街を歩いていると「Are you Japanese?」と声をかけられ、「いつか日本に行くのが夢なんです」と話してくれる人も何人もいました。こうした出会いを通して、ポーランドが親日的な国であることを改めて感じます。
その経験から、「自分にも何かできることがあれば」と考え、日本語を教えることに興味を持ちました。そこで、日本語学校に問い合わせ、日本語会話サロンのボランティアとして活動を始めました。現在は週に2回、中級クラスと上級クラスを担当しています。
今月から活動が始まり、初回の授業では自己紹介をテーマに会話練習を行いました。その中で、私も島根県について紹介しました。

写真1.島根県の場所を紹介しました。
島根を知らない生徒も多く、「島根県は広島の上にあります」と説明すると、場所をイメージしてもらいやすく、関心を持ってもらえました。写真や動画を見せると、「海がとても青くてきれい」「自然が豊かで羨ましい」「行ってみたい」といった感想がたくさん返ってきました。
ポーランドは北側に海があり、多くの人は夏になると海に行くと聞きました。友達に好きな場所を聞くと、必ずグダニスクと答えます。しかし、私の住むクラクフや首都であるワルシャワからは車で6時間ほどかかります。なので、海が近くにあることが羨ましいそうです。島根県に興味を持ってもらえたことが嬉しく、今後も日本語教育を通して日本や島根の魅力を伝えたいと思います。
毎週、日本語会話サロンの資料を用意しています。学習者の教科書には載っていない、日本人が日常で使う文法や表現も取り上げています。たとえば、レストランで「〇〇少なめで」「〇〇なしで」と注文する表現や、道を聞くときの「〇〇したいんですが」という柔らかい言い方などです。教材作りは楽しく、毎回どの表現を扱うかワクワクしながら考えています。
学習者の多くは日本に来たことがあったり、来年行く予定があります。実際に使える日本語を提案すると喜んでくれます。毎日勉強している話や復習の様子を聞くと、とても嬉しく、ポーランド人の日本語学習を支えていることを実感します。
ポーランド独立記念日
ポーランドでは11月11日が独立記念日です。この日には全国で行進や集会が行われ、多くの人が国旗を手に参加していました。

写真2.ポーランドの旗をもらってポーランド人の一員になった気分でした。
ポーランドは18世紀末にロシア・プロイセン(ドイツ)・オーストリアの三国に分割され、1795年から約123年間、国として地図から姿を消しました。それでも、人々は言語や文化を守り、独立を取り戻すことをあきらめませんでした。そして第一次世界大戦の終わり、1918年11月11日にポーランドは独立を回復し、この日が現在も大切な独立記念日となったそうです。
クラクフではパレード、公式式典、マラソン大会など、さまざまなイベントが行われ、街全体がお祝いの雰囲気に包まれていました。私はその中で、「第93回 クラクフ・シンギングレッスン(Joyful Independence)」 に参加しました。歌集と国旗を受け取り、周りの人たちと一緒に歌に参加しました。歌集には 21曲 が収められており、明るく前向きな曲が多いことが印象的でした。周りのポーランド人も楽しそうに歌っており、国に誇りを持っている様子がよく伝わってきました。また、力強さや希望を感じるメロディが多く、長い歴史の中で大切にされてきた歌であることも感じられました。
日本の学校教育についてのプレゼン
「Educational Issues」という授業では、学校教育の問題について自由にプレゼンを行います。今月、私の担当日があり、テーマは 「なぜ日本の学校の教員は忙しいのか」 を取り扱いました。
クラスには、日本の教育システムについて研究しているアルメニア人の学生や、日本に興味を持つポーランド人が多く参加していました。私はまず、日本の学校の先生の1日の生活について説明しました。掃除や給食の時間も先生が指導し、児童が帰宅しても仕事が終わらないこと、ほとんどの科目を1人の教員が担当していることを伝えました。そして、この忙しさが引き起こす問題や、その改善に向けた日本の取り組みも紹介しました。
発表の後の質疑応答では、さまざまな質問が出ました。たとえば、給料に加えて先生にはどのような福利厚生があるのか、メンタルケアとしてどのような取り組みをしているのか、また日本では保護者が学校にどれくらい関わるのか、といった内容でした。ポーランドでは教育において保護者の意見や影響力が学校よりも大きいと聞いていたため、日本との違いを特に興味深く感じたようでした。
ヨーロッパの教育事情と日本の教育制度の違いを改めて考える機会となり、クラスメートからの質問や意見を通して、多角的に学ぶことができました。とても有意義な発表になったと思います。
ウクライナ支援の準備
来月の 12月7日には、2回目となるウクライナ支援のボランティアに参加します。今回は支援団体によるクリスマス前の活動で、小学校でのイベントではありません。今年の9月から来ている日本人学生と一緒に、ウクライナの子どもたちが楽しめる活動を計画中です。前回のじゃんけん列車に加え、紙飛行機大会を開催する予定です。私はホームステイで折り紙をしたときに子どもたちが喜んだ経験から、このアイデアを考えました。紙飛行機は簡単に作れ、遠くまで飛ばせるので、競争しながら楽しめると考えています。まだイベントまで時間がありますが、当日の様子を想像しながら、明るく元気な活動になるよう準備を進めています。
今月のまとめ
今月は新しいことを始めたり、授業のプレゼンがあったりと、毎日何かに追われているうちにあっという間に1か月が過ぎました。しかし、授業にも慣れ、友達も増えたことで、授業後にカフェに行ったり、ドイツ人の友達と美味しいラーメンを食べに行ったり(写真3)、台湾の友達とアジアフェス(写真4)に行ったりと、休みの日も充実していました。

写真3.ここのラーメンは本当に大人気です。

写真4.日本食の屋台はどこも行列でした。
ポーランドはすでに冬になり、雪も降りました。マイナス10度の日もあります。留学が始まった2月もすごく寒く、留学生活にまだ慣れていなかった日々を思い出すと、もうここに来て9か月も経ったことに驚きます。残りの留学生活も数ヶ月しかなく、やらなければならないことはまだまだたくさんあります。来月はクリスマスがあり、ポーランドではとても大切にされています。街はクリスマスモードになり、クリスマスマーケットも始まっています。

写真5.Wroclawのクリスマスマーケットに行きました。

写真6.かわいいオブジェクトがたくさんありました。
私もクリスマスのイベントに参加したり、クリスマスマーケットに行く予定です。また、冬休みには、ポーランドの田舎でホームステイをすることになり、前日に家族と電話で話しました。家族はとても歓迎してくれて、子どもが空手を習っており、日本に興味を持っていることもあって、ホームステイを楽しみにしてくれていると言ってくれました。私もとても楽しみにしています。
12月もイベントがたくさんあるので、いろいろな体験を通して多くの収穫を得たいと思います。










