第8回目 4月の活動 フランスで広がる交流
留学最後の学校生活
フランスの大学では、1月に後期の授業が始まり、4月に授業が終了します。授業が終了後、1週間のバカンスがあり、バカンス明け3から4週間の間にテストが実施されます。今月は、授業、バカンス、テストの3つの期間があったため、長くて充実した1ヶ月に感じました。
特に印象に残っているのは、テストです。前期は筆記のテストがメインでしたが、今期は口頭試験を2つ受けました。一つは、古代の美術と歴史の授業のテストで、テスト当日にくじ引きをしてお題を決めるタイプのものでした。もう一つは、メディアの授業のテストで、事前にお題が送られて、それに対して授業のまとめと文献から自分の考えをまとめて、テスト当日に先生に準備してきたものを口頭で発表するというタイプでした。
古代美術のテストは、範囲が広くて準備にかなりの時間をかけました。しかし、本番ではかなり緊張して、言葉に詰まってしまいました。お題はテストの直前にわかるため十分に話す準備ができなかったこと、専門的な単語が多く緊張で忘れてしまったことが原因だったように思います。メディアのテストは、私の専攻と重なる部分もあり準備もしっかりできたため、口頭試験でも手ごたえを感じました。それでも専門的な用語をフランス語で説明するのには難しさを感じました。
口頭試験を通して、専門的な知識をフランス語で学びアウトプットするまでのレベルには達していないのだと実感する機会になりました。自分の語学レベルを実感するたびに語学力の低さに落ち込んでしまいますが、周りと比較せず過去の自分と比較してどれだけ伸びたのかを考えるようになれました。厳しい状況に身を置いて鍛錬することも必要ですが、精神的にも身体的にも健康を保つために穏やかな生活を送ることも重要だと学んだ学校生活でした。

写真1、2:授業終わりに友人たちと旧市街へジェラートを食べに行きました。珍しく行列ができているお店でした。とても人気のある店なのだと思います。いろんな種類があり、どれにしようか迷いました。私はローズ、ラベンダー、バニラを選びました。本格的な香りがして、美味しかったです。また行く機会があればフルーツ系にしたいです。

写真3: ジェラートを食べたあと、広場へ行って
言語交換バーKotopo
Kotopoは、リヨンの中心Bellecour(ベルクール)近くにある言語交換、文化交流を目的としたバーです。このバーは、留学出発前に松江市の国際交流員ジュールさんとお話しする機会があり、その時に教えていただいた場所です。
曜日で言語が割り当てられており、水曜日は日本語の日です。昨年に1回、今月2回行きました。お客さんはフランス人が多いですが、留学中の日本人、生まれも育ちもフランスの日本人など、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちと出会えます。このバーに行くと、フランス語を話すこともありますが、日本語で話すことのほうが多いです。フランスには日本語を熱心に勉強して、流暢に話す方が多く、Kotopoは日本語を話せる貴重な場となっていることがわかります。私がフランス語を話すと、発音や言い回しを直してもらえるため、私にとっても良い時間を過ごせる場になっています。
大学では、比較的歳の近い人としか交流できませんが、Kotopoでは歳の離れた大人の方と話せるのが魅力です。仕事と語学の両立、日本への旅行の話で盛り上がります。Kotopoで出会ったフランスの人たちは、日本に行ったことがある人が多く、何週間単位で滞在している方が多いように感じます。フランスはバカンス制度が充実しているため、日本人よりも長い期間で旅行することができるのかなと思います。また、仕事に対する価値観や習慣が異なるため、ワーキングホリデーにもチャレンジしやすいと感じます。実際に社会人を経験して留学していらっしゃる日本人と話したのですが、日本とフランスの労働への価値観、環境の違いはかなりあるのだなと感じました。
フランスでは、大学へ進学しても3年で卒業しない人もかなりの割合でいます。(フランスの学部は3年制です。)休学してやりたいことに専念したり、留学したり、専攻を変えて学び直したり、私たちが想像するよりも自由でフレキシブルな学生生活を送っている学生が多いです。
また、私の所属している学部に限ったことなのかもしれませんが、大学院への進学もメジャーな選択肢としてあるように感じます。私が大学院生だと話すと、日本人には驚かれますが、フランス人には驚かれません。意外なところで文化の違いを感じました。そして、違いを掘り下げていくと、労働に対する価値観も違って見えるような気がします。日本は労働のための生活、フランスは生活のための労働という認識なのでしょうか。いずれにしても、フランス人やフランスで生活する日本人と話して、将来は自由に選択できることを学びました。
今月の活動と今後の目標
今月は、先月に引き続きインスタグラムの投稿、アンケート調査を実施しました。アンケート調査は、Kotopoで出会った日本人、フランス人に協力していただきました。
Kotopoに行った際、フランス人、日本人と島根県について話す機会がありました。フランスの人たちには知名度が低く、当たり前だと思っていましたが、日本人の中でも知名度が低いことがわかりました。中には島根に行ったことがある、友達が島根に行ったという話が聞けたので、知っている人は知っているし、知らない人は何も知らないという状況なのだと分析しています。日本に来たことのあるフランス人と話していても、島根、さらには広島を除く中国地方に訪れた話は聞きません。大都市や有名な観光地、目的がなければ訪れない、というのが現実なのでしょうか。
インスタグラムには、由志園の写真を投稿しました。今回の投稿はコメントが2件ありました。コメントがもらえたのは、今までの投稿から前進したところだと思います。アンケート調査やインスタグラムの投稿は、オンラインで実施しているため対面で相手の反応を見ることができません。コメントやいいね!をもらうことで、初めて相手の肯定的な反応を受け取れ、活動する励みになりました。
来月は最後のテストが1つあり、その後はこの奨学金の活動に専念する予定です。いくつかの観光地で聞き取り調査を実施したいと考えています。聞き取り調査から、認知度向上の手がかりをつかんでいきたいです。引き続き、アンケート調査、インスタグラムの投稿も行い、情報発信もしていきたいと思います。










