最後の学校生活

ついに留学生活最後のテストを終えました。

最後に受けたテストは、日本芸術の授業でした。この授業は、秋学期から連続して開講されており、縄文時代から明治時代までの日本の芸術や仏教の作品を学んできました。日本の作品とはいえ江戸時代から明治時代の作品を理解するのは難しかったです。テストでは、3つの作品が提示され、2つの作品を選んで時代背景や文化的背景、作品の特徴を記述式で回答しなければなりませんでした。この授業だけではなく、フランスの大学で学んだ日本文学の知識、日本の大学で学んだ美術の知識を用いて回答を作成しました。留学最後のテストは、私が今まで学んできたことの集大成を発揮することができました。

 

また、フランスでは5月頭から大学の学食が1ユーロで提供されるようになりました。全ての学生が対象で、私も何度か1ユーロで学食を食べました。メイン、副菜、デザート、パンが含まれています。ボリュームもありますし、円安の時期にはとてもありがたい制度です。

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写真1、2:メインの種類は限られていますが、副菜はサラダやハム盛り合わせなどを選ぶことができます。デザートも数種類の中から選ぶことができます。

 

テスト期間が終わり、フランス人の友人宅でBœuf bourguignonne(牛肉のブルゴーニュ風)パーティーをしました。牛肉のブルゴーニュ風は、牛肉と野菜を赤ワインでじっくり煮込んだ料理です。友人が前日から仕込んでくれていたので、お肉も野菜もとても柔らかく美味しく仕上がっていました。この日は、日仏の学生9人でゲームをしたり、話したり夜遅くまで楽しい時間を過ごしました。

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写真3、4: 牛肉のブルゴーニュ風です。付け合わせのマッシュポテトも手作りです。


 

今月の活動 ワイナリー訪問・ヨーロッパの旅行事情

今月は、ボジョレー地方のワイナリー訪問、ニースとポルトガルの観光事情についてまとめたいと思います。

 

ボジョレーのワイナリー訪問

フランスは世界有数のワインの産地であり、特に日本ではボジョレーヌーボーとしてボジョレー地方のワインが知られています。ボジョレーはリヨンの北に位置しており、リヨンの中心地から電車に乗って30分ほどで行くことができます。

今回ワイナリー訪問をした理由は、日本でよく耳にするボジョレーを訪れることで、よく知らないけど名前は聞いたことがあるという状況がなぜ起きているのか、実際にどんな街なのかを知りたかったためです。

ボジョレーの駅を降り、ワイナリーへと向かう道中はフランスの田舎の原風景が広がっていました。牛や馬がいる草原や、麦畑や葡萄畑の中を歩いてワイナリーへ向かいました。

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写真5: めずらしそうな牛を間近で見ることができました。

ワイナリーは、Googleマップを利用して、訪れやすさ重視で選びました。予約の取り方が容易で、金額が明記されているワイナリーに絞りました。口コミを確認できるためワイナリー選びに失敗しにくく、交通手段やアクセスのしやすさで選べるという利点からGoogleマップを使いました。

事前にワイナリーの方にメールを送り、見学の日時をワイナリーの方と相談して決めました。ワインの試飲とワイナリー見学をさせていただきました。観光として訪れる場合、フランス語や英語でメールを送るのはなかなかハードルが高いと感じました。見学をする際も、フランス語か英語で対応してくださいました。フランス語での対応をお願いしましたが、わかりやすいフランス語を使って説明してくださり、語学力に不安がある私でも説明を理解することができました。それでも、ワイナリーやワインなどの特別な単語を使う会話では、全部を理解することは難しかったです。体験型の施設の場合、予約などのシステム面、見学時の説明など体験の場面で言葉の問題が起こりうることを実感しました。

 

ワイナリー見学では、ワインが大きな樽で醸造されている工場を見せていただきました。材質の異なる樽で、赤ワインと白ワインが醸造され、同じ赤ワインでも葡萄の品種に合わせて樽の種類が使い分けられていました。醸造する樽の材質で味わいや深みが変わるそうです。試飲させてもらったところ、すっきりとした飲みやすい赤ワイン、深みのあるフルボディの赤ワインと同じ年に作られたワインでも樽によって異なる味わいがしました。

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写真6:親子三世代で受け継ぎ、経営されているワイナリーです。それぞれの世代でワイナリーを拡大し、今の当主さんがワイナリー見学を始められたそうです。4種類のワインを試飲しました。飲みやすいワインは普段の食事、重厚な香りのワインはパーティーやお祝いに飲むそうです。

ワイナリーの方が運営するInstagramのアカウントも教えていただきました。このアカウントでは、ワイナリーが参加するイベント情報、ワイナリーの葡萄畑の様子、ワインの醸造過程が発信されています。ワイナリーの方に、何を発信しているか尋ねたところ、イベント情報をメインに発信しているとおっしゃっていました。ワイナリー見学だけでなく、地域でのイベントでできるだけ多くの人にワインを楽しんで欲しいという思いがあるようです。Instagramでの情報発信、イベント参加を通してワイン、さらにはワイナリーへ興味を持ってもらうきっかけになるのだとわかりました。

 

ボジョレーと島根は、名前だけ聞いたことがあるけど訪れたことがない、いつか行ってみたいけど行く機会がないという共通点があるように感じます。どちらの地域も、訪れるには強い動機や目的が必要、ぼんやりとしたイメージが広まっているという印象があります。この問題を打破するために、InstagramなどのSNSで現地の情報を発信することが有効なのだとわかりました。

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写真7、8: ワイナリーの方に教えていただいた丘の上のシャペルへ行きました。道中は葡萄畑とハイキングコースで、1時間くらい歩きました。駅からワイナリーも歩いて移動したため、この日は18キロ近く歩きました。

 

ニース・ポルトガルの観光事情

今月は南仏ニースと、ポルトガルにも行きました。交通事情と観光地に注目したいと思います。

ニースは観光地やバカンスのイメージがあります。ニースまではTGV(フランスの新幹線)を利用して行きました。Max Jeuneという月額79ユーロでTGVの無料席が利用できるプランを契約しているため、実質無料でリヨンからニースまで移動することができました。このプランは、最低でも3ヶ月は契約する必要があるため、観光でフランスを訪れる場合は利用するのが難しいですが、長くフランスに滞在する予定がある場合はとても便利なプランです。パリへ行く際にも利用できるため、私はすでに月額以上の移動をしています。

そしてニース周辺では、Pass SudAzurという公共交通機関のパスがあり、ニース、アンティーブ、カンヌ、エズ村、マントン、モナコなどの街のバスや電車、トラムで使うことができます。3日間のパスは、35ユーロで販売されています。切符を買う手間が省け、移動のハードルを下げることができます。

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写真9: 電車の車窓から見たニースの海岸です。

ポルトガルでは、ポルトとリスボンを訪れました。ポルトにはPorto Card、リスボンにはLisboa Cardがありました。このカードは、公共交通機関乗り放題に加え、美術館や観光施設の入場・割引の特典が付いています。Lisboa Cardの場合、価格は102,95ユーロ、72時間有効、特典は公共交通機関乗り放題、美術館の入場特典、観光施設での割引が含まれています。

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写真10,11:リスボンのコルメシオ広場と発見のモニュメントです。

ニースとポルトガルの公共交通機関のパスは、どちらも観光中に利用している人を見かけて知ったため、利用しませんでした。しかし、購入しておけば、移動が簡単だったり、いろんな施設を巡れたり、もっと簡単に観光できたなと感じます。今回訪れた都市では、観光客向けのパスが充実しており、観光に力を入れていることがわかりました。また、公共交通機関の利用を促進する効果もあるため、観光の促進だけでなくインフラの活性化にも役立っていることが伺えます。島根県にも一畑電車の一日乗車券や、松江・出雲バス乗車券がありますが、観光との結びつきは弱く、交通機関と観光の相乗効果は期待しにくい状況です。

 

今月は、観光客の視点から、ヨーロッパの観光の実態を知ることができました。Instagramの利用方法や公共交通機関と観光パスの観点から、島根県の観光モデルを見つめ直すことができました。

来月は、Instagramでの情報発信をしている方にお話を聞いて、より具体的な情報発信についての学びを得たいと思います。そして、留学期間も残りわずかになったため、フランスを楽しみながら、プロジェクトの活動を積極的に行って充実した留学生活にしたいです。