フィールドノート

コペンハーゲンで見た面白い建物をスケッチし、そこでの経験をノートに書きました。現地の建築を学ぶためには、文化も知ることがとても重要です。なので、実際に起こったハプニングや食べ物の値段、乗り物や地図なども記録しておきます。フィールドワークをしてノートを書くのは今回が初めてで、何を書くか、どんなレイアウトにするかかなり迷いましたが最終的にこのやり方に落ち着きました。フィールドノートを書くことで、建築物を細部まで確認できたり、ネタを見つけるために何かを見つけようとする嗅覚が研ぎ澄まされます。建物の特徴を捉えた上でデフォルメしてスケッチするので絵の練習と観察眼を鍛えることもできます。

ノートの詳細度や美しさはまだ改善の余地があるので、トルコではより良いノートを書けるよう努めます。

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戦争記念館

王立図書館のそばに位置する戦争記念館を訪れました。第二次世界大戦の際、デンマークはドイツと不可侵条約を結んでいたようですが、1939年、ドイツはそれを破棄してデンマークに侵攻し、デンマーク国王は降伏しました。国民はドイツの武力に成す術がありませんでしたが、ゴルムと呼ばれるレジスタンスが後に形成され、抵抗運動を起こしたようです。現在、コペンハーゲンにはレジスタンスの記念公園があり、その土地は星のような形をしており、コペンハーゲンの重要なランドマークとなっています。

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写真2:使用された兵器 

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写真3:戦争に関する記述

CopenHill(コペンヒル)

Copenhillという、山のような形をした工場を訪れました。入口付近に到着した時、まずその大きさに驚きました。屋上に向かうためエレベーターに乗ると、エレベーターの壁越しに建物の内部が見えたのですが、そのものが大きな工場のようでした。屋上からは、コペンハーゲンの景色を一望できます。また、工場の屋上の斜面は人工芝が張られており、年中スキー場として使われます。

CopenHill は廃棄物発電所です。廃棄物を焼却する時に発生する熱を利用しています。この建物はコペンハーゲン中心部の近くにあるのですが、中心部付近に巨大な工場を建設するには様々な課題があったようです。そこで、デンマークには山が無いから、ゴミの山を本物の山にしてしまおう、というアイデアと、それに一般人が利用できるスポーツ施設と組み合わせることによってこの建物が誕生し、住民に受け入れられています。環境問題に対して、敢えて楽観的に捉えて斬新なアイデアを生み出す姿勢に感心しました。

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写真4:クライミングウォール 

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写真5:屋上からみたスキー場

新しい街クリスティアーナ

コペンハーゲンには、クリスティアーナという独特な街があります。というのも、クリスティアーナは不法移住者や犯罪組織などによる自治を自称している地区です。デンマーク国府が関わっていない彼ら独自のルールもあり、治安は悪いです。実際に訪れてみましたが、至る所が落書きだらけで建築は貧しいヨーロッパのようなイメージです。通り過ぎる人々の目つきは鋭いです。しかしこの街はただの悪い街というわけではなく、とても自由な街だと、私は思います。というのも、クリスティアーナの住宅は面白い形をしたものばかりです。かまぼこのような形をした家、平面が八角形の家、湖のそばにポツンと立つ家など、コペンハーゲン中心部の現代的な建築や歴史的な建築とは異なります。レストランに行ってみると店員さんは皆明るい性格で注文がない間は踊っています。住みやすさや治安の良さだけで街の良さを決めつけるべきではないことに気付かされました。

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写真6:落書きだらけのトイレ 

 

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写真7、8:独特な形をした家

デンマークの生活を振り返って

デンマークには多種多様な文化があり、そのいずれにも建築は関わっています。文化によって建築がどう変化していくのか、それをほんの少し知れたのではないかと思います。デンマークを訪れる前は「ヒュッゲって何なんだろう?」という状態でしたが、ホームステイ先での生活、様々な国から来た人々との対話を通じて、「これがヒュッゲか」と思えるようになりました。将来、日本でもヒュッゲを感じられる家を設計したいなと思います。

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写真8:自分にとって一番ヒュッゲな写真

来月の目標

来月はアジアとヨーロッパの境目であるトルコ・イスタンブールでの活動になります。デンマークでの活動を通じて自分なりの建築の勉強法を確立しつつあるので、イスタンブールではより効率的に多くの自分の知らないことを吸収したいです。