第5回目 4月の活動 現地高校でのボランティア開始
1.ブリスベンの4月の様子
4月のブリスベンは、夏の厳しい暑さが落ち着き、朝晩は少し涼しさを感じる季節となりました。日中は暖かく過ごしやすい日が続き、屋外での活動もしやすい気候でした。現地ではイースター(復活祭)の時期にあたり、街中ではイースターエッグの装飾やイベントが行われ、多くの家族連れでにぎわっていました。スーパーではチョコレートやウサギモチーフのお菓子が並び、オーストラリアならではの季節行事を身近に感じることができました。
また、今月は語学学校を卒業しました。長いようで短かった4ヶ月間を振り返ると、英語力の向上だけでなく、友達やお世話になった先生方との素晴らしい出会いがあり、かけがえのない思い出がたくさんできたことを改めて実感しました。
(写真1:語学学校の友達との写真)
2.現地高校でのボランティア活動開始
4月中旬から、「Kedron State High School」で日本語クラスのアシスタントボランティア活動が本格的にスタートしました。この活動では、ICTの活用、生徒への関わり方、自然豊かな環境を教育にどう活かしているかを学ぶことを目的としています。
短い期間ながら、オーストラリアと日本の学校文化の違いに触れる貴重な体験をしています。
(写真2:学校のバスケコート、とにかく全てにおいて規模が大きく毎日映画の世界にいるような感覚になります)
【生徒・学校の様子】
生徒たちは日本と同じように制服を着て登校しています。ただし、体育のある日は体操服で登校できるなど、日本に比べて柔軟な対応が見られます。髪を染め、メイクやピアスをしている生徒も多く、男子生徒の髪型にも流行が反映されていました。
特に印象的だったのは、日本では靴下の色など細かな校則があるのに対し、こちらでは生徒がより自由に身だしなみを決めている点です。
体育の授業では、他校から生徒が集まってバレーボールやバスケットボールの試合が行われるなど、学校間の交流も活発に行われています。
【先生について】
ボランティア期間中、担当の日本語の先生が4週間ホリデーを取られるため、Relief Teacher(臨時教師)と共に授業サポートを行っています。
オーストラリアのRelief Teacherは、日本の代替教員とは異なり、日替わりや短期間で呼ばれることが一般的です。先生が急に休んでも、朝電話で代打の先生を手配できるため、他の先生の負担が減り、働き方の柔軟さを感じました。
今回は最初の1週間は毎日違う先生が担当し、残りの3週間は曜日ごとに担当を分ける形でした。水曜日だけは先生が不在となるため、私が授業を担当することになり、大きなチャレンジとなりました。
また、曜日ごとに担当する先生が異なるため、授業内容の引き継ぎや、日本語がネイティブでない先生へのサポートを英語で行う必要があり、難しさを感じる場面もあります。しかし、こうした状況だからこそ、密に先生方と関わりながらサポートを行う機会が増え、教育現場で必要なコミュニケーション力や柔軟な対応力をさらに高める貴重な経験となっています。
(写真3:カタカナの振り返りを行って欲しいと引き継ぎがあったため、自己紹介も兼ねて、名前、出身、好きな食べ物などをカタカナで書きクイズを出しました。)
【授業について】
Kedron State High Schoolでは、日本語、フランス語、中国語、スペイン語の4言語を開講しています。7年生は1年間を4学期に分け、4つの言語すべてを体験した上で、8年生になる際に1つの言語を選択し、本格的に学び始める仕組みです。
実際に体験してから選べるカリキュラムは、生徒にとっても満足度が高いと感じました。語学の授業では、テキストとノートを使い、丁寧に進められていました。
また、今月は校内でロードレース大会も開催されました。日本では別の施設を借りて行うことが多いですが、オーストラリアでは広大な敷地を活かし、校庭とその周辺のみで大会が完結する様子に驚かされました。
3.米麹ワークショップと日本食パーティ
今月は、Facebook上のコミュニティに参加し、ワークショップと日本食を振る舞う活動を行いました。
ワークショップでは、米麹を使った簡単な料理を紹介しながら、塩麹・醤油麹・甘酒の作り方や、それぞれの健康効果についても説明しました。初めて米麹に触れる参加者も多く、興味津々に話を聞いてくれました。
日本食パーティでは、ちくわを使った料理、おいなりさん、照り焼きチキン、お好み焼きを振る舞いました。特においなりさんは珍しかったようで、「こんなお寿司は初めて見た!」「日本食レストランでは食べられないものを体験できてうれしい」と大変好評でした。また、塩麹と野菜スティックのセットも大変好評で、発酵食品への関心の高さを感じました。
地元・島根の話をしたり、参加者の出身国の文化について教えてもらったりと、国際交流の楽しいひとときを過ごすことができました。
(写真4:お稲荷さんとお好み焼き、お好み焼きについては宗教上の関係で豚肉を食べることのできない人もいたのでえびを使い海鮮風で仕上げました)
(写真5:参加者の写真)
4.まとめと今後の目標
5月からは、Kedron State High Schoolで数学の授業の見学も始まります。特に、ICTをどのように授業に取り入れているかを見ることができるのを楽しみにしています。今後も、生徒や先生方とのコミュニケーションを大切にしながら、ボランティア活動をより充実させていきたいです。
また、米麹を使ったワークショップ活動も引き続き行い、留学最後の月となる6月に向けて、悔いのないようさまざまなチャレンジをしていきたいと考えています。